発達とお世話0–3か月

おうちで初めてのお風呂

いつから湯船に入れていい? お湯の温度は? どれくらい入る? 赤ちゃんをおうちで安全にお風呂へ入れる手順を、ひとりのときでもできるように順番にまとめたよ。

読むのに1分

小さくて、ぬれるとつるつるすべる体。いつもは頼もしい自分の両手が、急に心もとなく感じたり、お湯が熱すぎないか不安になったり。おうちで初めてのお風呂は、多くの親にとって小さな試験みたいに感じるもの。まず短く答えると、おうちでは「この日までに入れなきゃ」という決まりはないよ。へその緒の残りがついているあいだは拭き洗いで十分だし、へそが乾いていて刺激や赤みがなければ、短いお風呂はOK。お湯は 36–37 °C、部屋は少なくとも 23 °C、時間は 5–10分、そして赤ちゃんをひとりにすることは絶対にしない。ひとりのときも含めて、赤ちゃんを安全にお風呂へ入れる手順をここで順番に紹介するね。

まずここだけ

湯温
36–37 °C
室温
23 °C以上
入浴時間
5–10分
見守り
ひとりにしない

初めてのお風呂はいつから?

世界保健機関(WHO)は、初めてのお風呂を出産後 24時間たってから、少なくとも 6時間はあけて行うよう勧めている。いちばん大きな理由は体温。ぬれた肌は冷えやすく、新生児は失った熱をまだうまく補えないから。さらに研究では、初めてのお風呂が生後 6時間以内でなかった赤ちゃんのほうが、母乳だけで育つ割合が高かった。だから最初の数時間は、肌と肌を合わせて抱っこして、初めて授乳する時間にあてるのがおすすめ。

このルールが家で特に大事になるのは、出産当日に帰宅した場合や自宅出産のあと。そういうとき、初めてのお風呂は早くても翌日から。多くの赤ちゃんが生まれたときにまとっている白っぽいクリーム状のものは「胎脂」。汚れではなく、肌を守ってうるおしてくれるものだから、こすらずそのままなじませておこう。

すでに家にいるなら、「まだ入れていない」と急ぐ必要はないよ。新生児はほとんど汚れない。生後 3日目でも 10日目でも、あるいはこれまで拭き洗いだけで 10週たってから初めてお風呂にしても、問題はない。遅れたわけではないし、いつ始めても大丈夫。

早産児・小さめの赤ちゃん:早産児とは、妊娠 37週を終える前に生まれた赤ちゃんのこと。35週や 36週で生まれた赤ちゃんや、出生体重が低い赤ちゃんも体が冷えやすく、お風呂が負担になることがある。こうした赤ちゃんは、入浴時間を短めにして、部屋をしっかり暖め、おくるみ浴(やり方は後半で紹介)もおすすめ。事前に新生児科や小児科で確認しておこう。

自宅に助産師が来なくても大丈夫

日本では、退院後に市区町村の保健師や助産師が新生児訪問で家庭訪問をしてくれることが多く、赤ちゃんの体重や様子、お風呂の相談にも乗ってもらえるよ。産後ケア事業(宿泊・通所・訪問)も使えることがあり、費用は自治体によって異なる。訪問の時期や回数は市区町村ごとに違うから、母子手帳と一緒にもらえる案内で確認してみて。もちろん、こうしたサポートがなくても大丈夫。このページでは、ひとりでもできるように手順をひとつずつ説明している。さらに聞きたいことがあるなら、こんな相談先もあるよ。

  • かかりつけの小児科:お風呂やへそのことは、退院前後や、1か月健診(1か月児健診)のときに相談しよう。

  • 産院の母乳外来・産後相談:出産した産院や助産院によっては、退院後の母乳や体調の相談に乗ってくれる外来を用意していることがある。ビデオ相談のことも。

  • こども家庭センター・保健センター:何もかもがつらく感じるときは、お住まいの市区町村のこども家庭センターや保健センターに相談すると、保健師などによる継続的なサポートにつないでもらえることがある。

  • 地域の育児講座:赤ちゃんのお世話講座で、人形を使ってお風呂の入れ方を教えてくれることがある。

産後ケア事業は、出産から1年まで利用できることが多いよ。ただ、お風呂のために必須というわけではない。

へその緒が残っているときのお風呂

短く言うと、どちらでも大丈夫。拭き洗いのほうが安心なら、へそが治るまでそれでOK。へそが落ち着いていて刺激や赤みがなく、赤ちゃんがお湯を気持ちよさそうにしているなら、短いお風呂を避ける理由はあまりない。この点は専門機関でも少し見解が分かれている。

  • 米国小児科学会(AAP):残りが取れるまでは拭き洗いだけ。多くは 1–2週間で取れる。

  • 英国の公的医療サービス(NHS):へそは清潔で乾いた状態に保つ。一部の英国の病院では、その前でも浅いお湯での短い入浴を認めている。

  • 公衆衛生当局:炎症のサインがなければ、完全に治る前に入浴してもよいとしている。ただし、拭き洗いだけでも十分。

2004年のカナダの小規模研究では、健康な正期産児 102人を対象に、へその治り方についてベビーバス入浴と拭き洗いを比べたところ、差は見られなかった。むしろ入浴した赤ちゃんのほうが体温低下は少なかった。古い単独の研究だけで全部がわかるわけではないけれど、健康なへそに短いお風呂が害になるとは言いにくい、ということは示している。いずれにしても、へそのケアはこうしよう。

  • いちばんのケアは乾かすこと。何もつけない。パウダー、軟膏、ばんそうこう、アルコール、消毒スプレーは、医師に指示された場合をのぞいて使わない。

  • 汚れたときだけ洗う。たとえば尿や便がついたときは、コットンにきれいな水を含ませて拭き、そのあと新しいコットンで押さえるように乾かす。綿棒もドライヤーも使わない。

  • おむつはへその下で留める。または前側を外へ折って、空気が当たるようにする。

  • 残りを引っぱらない。糸のように少しだけつながっていても同じ。3週間たっても取れないときは小児科で相談を。

  • 取れるときに数滴の出血があるのは普通。数日ほど少し湿るのも珍しくない。長くじくじくする、あるいは小さなピンク色の湿ったできものが残るなら、小児科で見てもらおう。赤み、腫れ、においは普通ではないので、「こんなときは受診」を見てね。

さっと洗うだけでも、短いお風呂でも。おへそが健康なら、どちらでも大丈夫だよ。

お風呂前にそろえるもの

蛇口をひねる前に、まずこのリストをチェック。足りないものを途中で取りに行くのは、赤ちゃんが湯船に入ったあとではできないから。

  • ベビーバスまたはバスバケツ(すべりにくく安定した場所に置く)

  • 湯温計

  • タオル 2枚:赤ちゃん用のフードつきタオル 1枚と、おむつ替えの場所に敷く乾いたタオル 1枚。暖房の上などで温めてもよいが、熱くしすぎない

  • 洗い布またはコットン 2組。上半身用とおむつまわり用で分ける

  • お湯の中で支えるため、またはおくるみ浴用のガーゼ 1枚

  • 新しいおむつと着替え。前を開けて、使う順に並べておく

  • 使うとしても、生後 1か月を過ぎてから。無香料のやさしい洗浄料

大人の準備:手を洗い、指輪・時計・ブレスレットは外し、長い髪はまとめ、爪は短く。電話は消音にして手の届くところへ置く。見るためではなく、必要なら赤ちゃんを離さずに119番(救急車)へ連絡できるようにするため。口唇ヘルペスがあるなら患部に触れず、いつも以上に丁寧に手を洗い、赤ちゃんにキスはしないで。ヘルペスは新生児には危険。もし他の大人がお風呂を代われるなら、そのほうがさらに安心。

暖かさ:部屋は少なくとも 23 °Cまで暖め、窓もドアも閉める。温風ヒーターを使うなら先に部屋を暖めて、スイッチを切り、お湯を入れる前に部屋の外へ。おむつ替えの場所の上に固定されたヒーターがあるのはOK。ただしメーカー指定の最小距離を守り、浴槽の真上には絶対に設置しない。

置き場所:ベビーバスとおむつ替えの場所は、ぬれた赤ちゃんを家の中で運ばなくてすむよう、できるだけ隣同士に置くのがベスト。

  • おむつ替え台の上に置く:腰は楽。でも、メーカーが水を入れた状態での使用を認めている、しっかり固定できる台だけ。

  • 大きなお風呂やシャワートレイの中に置く:とても安定しやすい。その代わり前にひざをつくので、クッションがあると楽。

  • 床に置く:タオルの上で、倒れにくく。バスバケツにも向いている。

  • NG:洗濯機、スツール、浴槽のふちなど不安定な場所に置かない。洗面台も理想的ではなく、蛇口にぶつかるおそれがある。

準備中、赤ちゃんは自分のベッドに寝かせておき、おむつ替え台には置かない。水を入れたベビーバスを持ち運ぶことは絶対にしない。排水栓から抜くか、汲み出して捨てよう。帝王切開のあとは、とくに他の人に頼めると安心。

お風呂にちょうどいいタイミング

授乳やミルクのすぐあとでもなく、お腹がすいているときでもなく、もう眠くてぐずり始めているときでもない——これは英国の公的医療サービス(NHS)も勧めている。2–3時間おきに飲む新生児だと、入れられる時間がほんの少しに思えるかもしれない。でも実際には、「飲んでからだいたい 30分後」「起きてごきげんな時間のはじめ」「吐き戻しが落ち着いたころ」が目安になる。

早めの空腹サインにも気づいておこう。くちゃくちゃする、頭を探すように動かす、舌を出す、手を口に持っていく——こうしたしぐさがそれ。泣くのは遅めのサイン。お腹がすいているなら、まず飲むことが先で、お風呂はあとでいい。お風呂の途中で空腹になったら、中断して大丈夫。お風呂のあとはすぐ授乳やミルクにして、できれば肌と肌で抱っこすると、温まりやすく落ち着きやすい。

そして、もし自分がもうへとへとなら、お風呂は明日にしてもいい。赤ちゃんは何も損しない。

お湯は 36–37 °C

赤ちゃんのお風呂のお湯は 36–37 °C、つまり体温くらいが目安。迷ったら、熱すぎるより少しぬるめのほうがいい。先に水、あとからお湯を入れて、熱い場所が残らないようによく混ぜる。それから温度を測り、入れる直前にもう一度。準備しているあいだにお湯は冷めるから。

感覚での確認も役立つ。ただし指先ではなく、皮膚の薄いひじや手首の内側で。心地よく感じて、ピリピリも熱さもないのが目安。今日は湯温計がない、というときはこれが応急手段。少しぬるめにして、そのぶん短く切り上げよう。

どうしてそこまで正確に? 赤ちゃんの皮膚は大人よりずっとやけどしやすい。60 °Cのお湯なら、たった 3秒でⅡ度熱傷を起こすことがある。

深さは? AAPはベビーバスなら水深およそ 5 cmとしている。赤ちゃんはお湯の中に「寝かせる」のであって、「泳がせる」わけではないから。でも安全を決めるのは水の深さではない。数 cmでも溺れることはある。安全なのは、離さない大人の手だけ。

赤ちゃんが湯船に入っているあいだは、お湯を足さない。蛇口から出る温度は急に変わることがある。お湯が冷えてきたら、そのお風呂はそこで終わり。そもそも 5分で十分。足し湯をするのは、もうひとりの大人が赤ちゃんをしっかり包んで温かく抱っこしていてくれる場合だけ。

お風呂の入れ方を順番に

お風呂を始める前に:ここから着替え終わるまで、片手はずっと赤ちゃんから離さない。そして必要なものは全部手の届くところに。これがいちばん安全。最初は抱え方がぎこちなく感じても、数回で自然になる。心配なら、赤ちゃんが寝ているあいだに人形や丸めたタオルで乾いた状態の練習をしておこう。

  1. 顔を先に、おむつ替えの場所で:まだ服を着ているうちに、下で説明する拭き洗いと同じように、新しい水で目と顔を洗う。湯船の中では体だけを洗えばいい。

  2. 脱がせる:おむつは最後。おしりが汚れていたら先にきれいにして、お湯を汚さないようにする。

  3. 抱え方(右利きなら。左利きなら左右を逆に):左前腕を赤ちゃんの首と肩の下に入れ、頭は自分の手首近くに乗せる。左手で、赤ちゃんの左上腕——つまり自分から遠いほうの腕——をつかみ、親指は上、残りの指はわきの下へ。右手はおしりと太ももを支える。手や手首だけをつかんで持たないで。ぬれた肌はすべる。

  4. ゆっくりお湯へ:足とおしりから先に、頭が体より少し高くなるように、ゆっくり沈める。支えがないまま後ろへ倒れる感じでびっくりする赤ちゃんも多いから、ゆっくり進めよう。胸やお腹にガーゼをふわっとかけておくのもおすすめ。口・鼻・目はいつでも水の上に出しておくこと。後頭部や耳がぬれるのは大丈夫。

  5. 洗う:おしりがベビーバスの底についたら、右手が使える。その手で上から下へ洗う。首としわ、腕と手、お腹と脚。おむつまわりは最後。やり方はこのリストのすぐ下で説明するね。

  6. 冷やさない:お湯から出ている部分はすぐ冷える。だから胸とお腹には、ときどき温かいお湯をすくってかけてあげよう。

  7. 背中:背中を洗うためにひっくり返す必要はない。あお向けのまま、洗い布を背中とおしりの下にすべらせて洗えばOK。あとあとまで、これがいちばん簡単。

  8. 髪は必要なときだけ:頭を前腕の上で少し後ろへ傾け、ぬらした洗い布で額から後頭部へ向かって水を流すようにすると、目に入りにくい。大泉門(頭のやわらかい部分)も、ふつうにやさしく洗って大丈夫。ただし押さえつけないこと。

  9. 引き上げる:フードつきタオルは、おむつ替えの場所にフードを上にして広げておく。同じ抱え方で、右手をもう一度おしりの下に入れ、体にぴったり寄せたままそのままタオルへ。頭がぬれていると冷えやすいから、すぐフードをかぶせる。

  10. 水分を取る:こすらず、押さえるように。首、耳の後ろ、わきの下、足のつけ根、手足の指のあいだなど、しわの中までしっかり。耳は外側だけ。綿棒は使わない。最後にへそも。

  11. 着替え:おむつはへその下で留める。服を着せて、髪が乾いたらフードは外す。自分が体の向きを変えないといけないなら、赤ちゃんも一緒に連れていくか、床に寝かせる。

  12. お湯を抜く:赤ちゃんがベッドか、ほかの人の腕の中で安全にしてから。

陰部の洗い方:女の子は必ず前から後ろへ、つまり腟のほうからおしりのほうへ洗う。腸の細菌が前へ行かないようにするため。陰唇は外側だけをやさしく。新生児の女の子では、少し白っぽいおりものや、少量の出血が見られることがあるけれど普通。男の子は包皮を絶対にむりにむかない。最初の数年は亀頭と自然にくっついているのがふつう。外側だけを洗い、陰嚢とその下のしわもきれいにして、よく乾かそう。

ふたりで入れるなら:最初にもうひとり大人がいるなら——パートナー、祖母、信頼できる友だちや近所の人でも——ひとりが頭とおしりを両手で支え、もうひとりが洗う。次のお風呂では交代してみよう。

ひとりで入れるのは、多くの家庭でふつうのこと。この手順で十分できる。大事なのは、全部が一歩も動かずに届くこと、電話に出ないこと、お湯が冷えたら足し湯ではなく終えること。実家に里帰りしているなら、家族に手伝ってもらうのも心強いよ。

お風呂でいちばん大事なのは、完璧なやり方より、離さないあたたかい手。

お風呂の安全ポイント

赤ちゃんを水の中でひとりにするのは、ほんの数秒でも絶対にだめ。タオルを取るためでも、電話のためでも、ドアのためでも同じ。溺れるのはあっという間で、しかも静か。バタバタもしないし、叫び声も上げない。必要なのはほんの数 cmの水だけ——どのベビーバスにも入っている量で十分起こりうる。

呼び鈴が鳴っても、選択肢は 2つだけ。出ないか、赤ちゃんをタオルで包んで一緒に行くか。さらに、次のことも忘れずに。

  • 入浴補助グッズは、赤ちゃんに添える手の代わりにならない。バスシートやバスリングは倒れることがあり、AAPはバスシートを勧めていない。バスベッド、ネット、新生児用インサートは腰の負担を減らすけれど、「少しだけ」と両手を離しやすくしてしまう。

  • 首浮き輪は使わない。生後数週間の赤ちゃん向けとして売られていることもあるけれど、米国食品医薬品局(FDA)は 2022年、死亡例を受けて明確に警告している。

  • きょうだいは見守り役にならない。年上でも、一瞬でも同じ。上の子が見るだけならOKだけれど、熱いお湯は手の届かないところに。

  • 電気と水は離す:ドライヤー、温風ヒーター、そのほかの電気製品はベビーバスの近くに置かない。

  • おむつ替え台の上でも、片手は赤ちゃんに。おむつ替え台からの転落は 1歳までによくある事故のひとつ。新生児でも驚くほど強く蹴って動くことがある。

もしものとき

顔が水の中に入ってしまった:すぐに赤ちゃんを引き上げる。反応がない、または呼吸がいつも通りでないなら、大声で助けを呼び、スピーカーにして119番(救急車)へ。指令員が電話で蘇生の手順を案内してくれる。水を出そうとして逆さにしたり、振ったりしないで。それでは時間を失うだけ。本当に水中に沈んだ場合は、そのあと元気そうに見えても病院で診てもらう。呼吸の問題は数時間たってから出ることもある。

顔に水がかかっただけ:ぶはっとして、短く1回せき込み、そのあと落ち着いて呼吸し、顔色がよく、ふだん通り飲めているなら、たいていは心配ない。その後の数時間は様子を見て。せきが何度も続く、呼吸が苦しそう、いつもよりひどく眠そう、顔色が白い・青っぽいなら、119番(救急車)へ。

お湯が熱すぎた:すぐに赤ちゃんを出して、ぬれた服とおむつを外す。新生児や乳児では低体温の危険があるため、冷やさない。代わりに赤ちゃんを温かく保ち、患部は清潔な布をふんわりかけて覆う。氷は使わない。小麦粉、バター、油、歯みがき粉などの家庭療法もだめ。赤ちゃんのやけどは、どんな小さくても医療者に診てもらう。広い範囲、または顔・おしり・性器のやけどは、119番で救急車を。

予防として:日本赤十字社などが開く「乳児の応急手当」講座を受けておくと、不安がかなり軽くなる。お住まいの自治体に、費用の補助がないか聞いてみて。

頻度と長さの目安

短く言うと、日本では新生児のうちから毎日の沐浴が一般的だけど、週数回でも問題ないよ。1回5–10分が目安。お風呂に入らない日は拭き洗いで十分。入りすぎるとデリケートな肌が乾燥しやすいから、様子を見ながら調整してね。初めてなら2–3分でも十分だよ。

毎日でもいい? うん、日本の産院でも新生児からの毎日の沐浴を勧めることが多いよ。赤ちゃんがお湯を好きで、肌がしっとり保てているなら、夜のルーティンの一部として毎日でも大丈夫。ただし短く、長くても5分まで。肌が乾いたりカサついたりしてきたら、回数を減らそう。

この考え方は、公衆衛生当局、AAP、NHSもほぼ同じ。数字に少し差があるだけで、言っていることの中心は変わらない。

お風呂の合間は拭き洗いでOK

拭き洗いをすれば、お風呂とお風呂のあいだも十分清潔にできる。必要なのは、体温くらいの水道水を入れたボウル 2つ——上半身用とおむつまわり用で分ける——、やわらかいコットンか洗い布 2枚、タオル、新しいおむつ。暖かい部屋で赤ちゃんをおむつ替えマットに寝かせ、タオルをかけておく。洗うところだけそのつどめくれば、ほかは温かいまま。ここでも片手は赤ちゃんから離さない。

  1. 目:湿らせたコットンで閉じた目をやさしく拭く。目ごと、ひと拭きごとに新しいコットンを使う。内側から外側へか、逆かは機関によって説明が分かれるけれど、大事なのは毎回新しいコットンにすること。

  2. 顔と耳:顔はやさしく押さえるように。耳は外側と耳の後ろだけ。綿棒は耳の中に入れない。

  3. 首:首のしわにはミルクがたまりやすい。あごをそっと持ち上げて、しわの中を拭く。

  4. 手とわきの下:新生児はこぶしを固く握っていることが多い。指をそっと開いて、手のひらとわきのしわを洗う。

  5. へそ:まだ残りがついているあいだは、汚れたときだけきれいな水で洗い、そのあと水分を押さえて取る。

  6. おむつまわりは最後:2つ目のボウルと新しいコットンを使う。女の子は前から後ろへ、男の子は包皮をむかずに。

  7. 水分を押さえて取る:しわの中までしっかり。そのあとすぐ着替え。

5分もかからず、肌にもやさしい。忙しい日は、顔・首・手・おしりだけでも十分。

入浴剤、石けん、オイルは必要?

生後 1か月のあいだは、赤ちゃんの肌にはきれいなお湯だけで十分。NHSはこの時期、入浴剤、ローション、成分入りのおしりふきは避けるよう勧めている。ここでいう成分入りとは、香料つき、アルコール入り、ローションをしみ込ませたタイプのこと。家では水と洗い布がいちばんやさしい。おしりふきは外出先だけ、使うなら無香料を。

その後も、使うとして無香料のやさしい洗浄料を少しだけ、本当に必要な場所——たとえばおしり——にだけで十分。泡風呂は繊細な肌を乾燥させやすい。

はっきり NG が 2つ:かぜ用・ハーブ系の入浴剤は使わない。カンファー、ユーカリ、メントール、ペパーミントなどの精油入りもだめ。リスク評価機関は、ごく少量でも赤ちゃんに命に関わる喉頭けいれんと呼吸停止を起こしうると警告している。それからベビーパウダーも使わない。吸い込むと気道に害がある。

最初の数週間に皮むけがあっても、たいていは心配いらない。とくに予定日を過ぎて生まれた赤ちゃんではよくあることで、肌を守る胎脂が生まれる前にかなり減っているから。乾燥が強く続くなら小児科で相談を。オイルバスや保湿系の入浴剤を使うなら、最後にお湯へ入れること。赤ちゃんの体がすべりやすくなるので、持つ手はいつもよりしっかり。オリーブオイルはよい選択ではなく、NHSも勧めていない。

頭に黄色くて脂っぽいかさぶたのようなフケ(乳児脂漏)は無害。無理にはがさないで。無香料の保湿クリームを少しなじませてやわらかくしてから、やわらかい赤ちゃん用ブラシでそっと浮かせよう。赤くなっている、腫れている、汁が出ているなら小児科へ。

お風呂のあと:健康な赤ちゃんの肌なら、保湿は必須ではない。水でやわらかくなった今は、爪もいちばん切りやすい。先の丸いベビー用はさみで、爪の丸みに沿って少しずつ。余裕があれば、短いマッサージを足してもいい。温かい手でお腹をゆっくり円を描くようになで、腕や脚をやさしくなで下ろす。生後 1か月まではオイルなしで。

赤ちゃんのやわらかな肌には、控えめなくらいがちょうどいい。きれいなお湯だけで十分なことも多いよ。

ベビーバスとバスバケツ、どっちがいい?

ベビーバスは必ず必要? いいえ。あると、赤ちゃんを寝かせたまま全身に手が届きやすいので便利。でも、大きなお風呂に数 cmだけお湯をためて、その前にひざをついて入れることもできる。抱え方は同じ。買うなら、すべりにくく安定していること、排水栓があること、置き場所に合う大きさかを見よう。

バスバケツ:赤ちゃんが中で丸くなって座り、お腹の中にいたときのように、肩まで温かいお湯に包まれる。これで目に見えて落ち着く新生児もいれば、まったく好きでない子もいる。使い方はこう。

  1. バケツは床か空の大きなお風呂の中に置く。おむつ替え台や洗濯機の上は絶対にだめ。高さがあり細いので倒れやすい。

  2. 座ったときに肩までお湯が来る深さまで入れ、36–37 °Cを測る。

  3. いつもの抱え方で、足を曲げたまま、おしりからゆっくり中へ。

  4. そのあと片手であごを支える。親指と人さし指を下あごに添え、首を圧迫しないように。もう片方の手は後頭部と首の後ろへ。頭は水の上、そして手は離さない。

  5. バケツの中は、洗うことより落ち着くことが中心。出すときは片手をわきの下、もう片方をおしりの下に入れて、そのままタオルへ。

  6. もう楽に座れなくなったら、ベビーバスへ移行。

バケツだと不安なら、無理せずベビーバスで大丈夫。

大きなお風呂で一緒に入るのも心地いい。小さいベビーバスだと泣いてしまう赤ちゃんには、とくに合うことがある。NHSも、お風呂を怖がる赤ちゃんへの方法としてはっきり勧めている。安全にするにはこう。

  • 温度は大人ではなく赤ちゃんに合わせる。自分にはぬるく感じても 36–37 °C。

  • ひざを立て、赤ちゃんを自分の太ももの上にあお向けで寝かせる。頭はひざのほうで、お互いの顔が見える向きに。体はお湯の中、でも口と鼻はしっかり水の上に。

  • 浴槽にはすべり止めマットを。バスオイルも泡も使わない。どちらもすべりやすくなる。

  • 大人がしっかり覚醒しているときだけ。ひどく疲れているとき、アルコールを飲んだあと、眠くなる薬を使ったあとはしない。めまいがしたらすぐ終える。

  • ふたりで:まず大人だけが先に入り、赤ちゃんを渡してもらう。出る前にまた渡し返す。

  • ひとりで:赤ちゃんをタオルで包み、浴槽のすぐ横の床に敷いた毛布の上へ寝かせてから自分が入る。そのあと赤ちゃんを抱き上げる。出るときも、先に赤ちゃんをそこへ戻してから。ぐらつきそうなら、誰かがいるときだけ一緒に入ろう。

自分がいつから浴槽に入っていいかは、どんな出産だったかによる。多くの助産師は、産後の悪露が終わるまで——たいてい 6–8週間——と、帝王切開の傷が治るまでは全身浴を待つよう勧めている。迷うなら産婦人科で、産後健診のときなどに確認して。

シャワーは? 新生児を腕に抱えたままはやめておこう。ふたりともすべりやすいし、片手が使えず、水流が顔に当たりやすい。シャワーしかないなら、ベビーバスをシャワートレイの中に置いて。

これから先は:大きなお風呂で赤ちゃんがひとりで座ってよいのは、自分で安定して座れるようになってから。それでも目は離さない。バスシートは使わない。

正解のベビーバスはひとつじゃない。あなたが安心して使えるものが、いちばんの正解。

赤ちゃんがお風呂で泣く

生まれた日からお湯が大好きな赤ちゃんもいれば、大きな声で抗議する赤ちゃんもいる。どちらもふつう。お風呂は「覚えさせる」ものではなく、その子のペースで慣れていけばいい。理由は意外とシンプルなことが多い。少し寒い、お腹がすいてきた、もう眠い——あるいは、何か月もぴったり包まれていたお腹の中から出て、たくさんの水が広がる感じが落ち着かないのかもしれない。試せることはこれ。

  • 暖かさを確認:部屋は十分暖かい? すきま風はない? お湯はもう冷えていない?

  • 包まれている感じを足す:胸とお腹にガーゼをふんわりかけるか、おくるみ浴にする。

  • もっと短く:お湯につかるのが 2–3分でも十分。

  • いったん休む:数日は拭き洗いだけにして、また挑戦。バスバケツや、大人と一緒の大きなお風呂も試してみて。

おくるみ浴のやり方:病院では、とくに早産児に、やさしく包まれる感じが安心につながるのでよく使われる。ひとりでもできるよ。

  1. 薄手で大きめのガーゼやモスリン布を広げ、その上に裸の赤ちゃんを寝かせる。

  2. 腕を胸の前で曲げ、布をゆるく巻く。脚は曲げたまま自由に動けるようにする。股関節にもそのほうがいい。

  3. 布ごといつもの抱え方で持ち、ゆっくりお湯へ。布はお湯を含んで温かさを保つ。持つ強さはいつもと同じ。

  4. 洗うときは、その都度、腕か脚を 1本だけ出して洗い、また布を戻す。

  5. 最後にぬれた布を開き、そのまま乾いたタオルへ。

お風呂のあとに泣くなら、体をふく間や着替えで寒いことが多い。あるいはお腹がすいている。そういうときは、手早く包んで、授乳かミルク、それから肌と肌で抱っこが助けになる。

ちゃんと温まっている? 首の後ろや肩甲骨のあいだを触ってみて。温かくて乾いていればちょうどよく、汗ばんでいたら暑すぎる。手足が冷たいだけなら、それだけで問題とは限らない。お湯の中で落ち着かなくなった、肌が冷たく感じる、唇が白っぽくなるなら、お風呂は終了。温めるには、自分の胸に肌と肌で抱き、ふたりに布をかける。湯たんぽ、電気あんか、電気パッド、電気毛布は使わない。やけどや過熱の

お風呂は練習するものじゃない。赤ちゃんは自分のペースで、少しずつ慣れていけばいいんだよ。

お風呂を寝る前の習慣にする?

最初の数週間は、朝でも夜でもどちらでもいい。新生児はまだ昼と夜の違いをわかっておらず、生活のリズムが見えてくるのはたいてい生後 8週ごろ、そのあと数か月で少しずつ整っていく。だから、ふたりとも余裕のある、静かな起きている時間を選べば十分。

そのあとなら、お風呂は夜の流れのひとつにできる。お風呂、抱っこや短いマッサージ、授乳かミルク、スリーパー、静かな歌、電気を消す。こうした毎日同じ流れは、赤ちゃんに見通しを与えてくれる。7–36か月の子どもを対象にした研究では、決まった夜のルーティンがある子のほうが寝つきが早く、夜中に起きる回数も少なかった。ただしこの研究はベビーケア用品メーカーの資金提供を受けていて、調べたのはお風呂単独ではなく、ルーティン全体。

3か月未満の赤ちゃんについて言えば、夜のルーティンは試してもいいし、まだなくても大丈夫。お湯で眠くなる子もいれば、逆に目がさえる子もいる。後者なら、お風呂は午前中にして、夜は別の合図を。スリーパーを着る、照明を落とす、毎回同じ歌を歌う——習慣は、お風呂がなくても作れる。

穏やかな夜はここから始まります。

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こんなときは受診

その日のうちに小児科へ——診療時間外ならこども医療電話相談(#8000)へ——行ってほしいのは、こんなとき。

  • へそのすぐ周りの皮膚が赤い、へそが腫れている、触ると痛がる、嫌なにおいがする、黄緑っぽい分泌物が出る

  • へその傷から出血して止まらない——取れるときの数滴は普通

  • 皮膚や白目が黄色くなる、便が薄くクリーム白っぽい、または尿が濃い

  • いつもより眠そうだけれど起こせば起きる。それでも何回も飲まない、または生後 5日目以降で 24時間に 6枚未満しかしっかり重くぬれたおむつがない

すぐに医療機関へ——診療時間外は小児救急外来へ。行き先で迷ったらこども医療電話相談(#8000)で確認を。命に関わるときは119番で救急車を——必要なのは、こんなとき。

  • 生後 3か月未満で発熱がある。つまり直腸で 38.0 °C以上——ほかは元気そうでも、予防接種のあとでも

  • 生後 3か月未満で、肌と肌で温め、覆って、しばらくして測り直しても直腸で 36.5 °C未満

  • へその赤みが腹部の皮膚へ広がっている——ペンで境目に印をつけて——、またはへその赤みと発熱・飲みの悪さ・強い眠気が一緒にある

  • 黄ばみが生後 1日目から出ている

  • ほとんど起こせない、ぐったりしている、まったく飲まない、うめくように呼吸する——この場合は119番へ

  • やけどをした——広い範囲、または顔・おしり・性器なら119番へ

  • 顔が水中に入ったあと、せきが続く、呼吸が苦しそう、いつもと違って強く眠そう、顔色が白い〜青っぽい——すぐ元気に見えても、119番へ

正しく測るには:耳式体温計は月齢の低い赤ちゃんではあてになりにくいので、デジタル体温計で直腸測定を。お風呂の直後ではなく、服を着せて落ち着いてから測ろう。直後だと数値がぶれる。

よくある質問

赤ちゃんを初めてお風呂に入れるのはいつから?

おうちでは、家族のタイミングで大丈夫。WHOが勧めているのは、初めてのお風呂を出産後 24時間以降、少なくとも 6時間はあけること。赤ちゃんが冷えないためで、特に出産当日に帰宅した場合や自宅出産のあとに大事。その後は「何日目まで」という決まりはない。へその緒の残りがついているあいだは拭き洗いで十分だし、へそが乾いていて刺激や赤みがなければ、短いお風呂はできる。

へその緒が取れる前にお風呂に入れていい?

いいよ。へそが乾いていて刺激や赤みがなければ可能。ただし必須ではない。AAPは取れるまでは拭き洗いを勧めていて、公衆衛生当局はそれ以前の入浴も可としている。お風呂のあとはへそをしっかり乾かし、おむつはへその下で留めよう。

赤ちゃんを毎日お風呂に入れてもいい?

赤ちゃんがお湯を好きで、肌がしっとり保てているならいい。ただし長くても5分まで。日本では新生児から毎日の沐浴も一般的だし、毎日でなくても大丈夫。肌が乾いたりカサついたりしてきたら、また回数を減らそう。

授乳やミルクのあと、どれくらいあけてお風呂に入れる?

「何分あければ必ずOK」という決まりはないけれど、実際には 30分くらいが目安になることが多い。時計より大事なのは、赤ちゃんがお腹を満たしていて、起きていて、ごきげんで、もう吐き戻していないこと。くちゃくちゃする、探すように頭を動かす、手を口に持っていくなど空腹サインがあるなら、まずは飲むのが先。お風呂の途中でお腹がすいても、中断して大丈夫。

お風呂のとき、耳に水が入っても大丈夫?

大丈夫。後頭部がお湯についていれば耳もぬれるけれど、それ自体は問題ない。大事なのは口・鼻・目を水につけないこと。お風呂のあとは耳介と耳の後ろの皮膚をタオルで乾かそう。綿棒は使わない。鼓膜を傷つけるおそれがある。

赤ちゃんがお風呂のお湯の中でおしっこ・うんちをしたら?

慌てなくて大丈夫。ほとんどの家庭で一度はあること。おしっこなら、そのまま落ち着いて終えてOK。うんちなら、赤ちゃんを抱き上げてタオルで包み、新しい水でおしりを洗い直そう。ベビーバスを空にして洗うのは、赤ちゃんを安全な場所に寝かせてからで大丈夫。同じ日にもう一度お風呂に入れ直す必要はない。

予防接種のあとや、鼻かぜのときもお風呂に入れていい?

専門機関は、予防接種のあとにお風呂を禁止してはいない。赤ちゃんの調子がよければ、いつも通り入れて大丈夫で、注射した場所はそっとしておけばいい。落ち着かない、具合が悪そうなら拭き洗いで十分。鼻かぜのときも、短く温かくならOK。ただし、かぜ用入浴剤や精油入りは使わない。大事なのは、生後 3か月未満の赤ちゃんの 38.0 °C以上の発熱は、予防接種のあとでも必ずすぐ医療者に相談すること。

赤ちゃんがお風呂のお湯を飲んでしまったら大丈夫?

たいていは大丈夫。少しむせて、1回せき込んだあと落ち着いて呼吸し、顔色がよく、ふだん通り飲めているなら、その後の数時間を見守ればいい。ただし、顔が本当に水の中に入った、せきが何度も続く、呼吸が苦しそう、いつもと違って強く眠そう、顔色が白い〜青っぽいなら、119番へ。呼吸の問題は遅れて出ることもある。

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